同人サークルでエロRPG制作にRPGツクールを採用する場合、
RPGツクールは最新作のほうが良いのでしょうか?
決してそのようなことはありません。
セールで価格が安くなる可能性や、情報量の多さ、
同人特有の背景から必ずしも全員の買うべきRPGツクールが
最新作とは限らないのです。
しかし、現状買うべきRPGツクールは概ね3種類に
絞ることができるのも事実です。
このページでは、RPGツクールシリーズでエロRPG制作を
行う人がどのツクールを購入するべきか紹介します。
*2023年1月の状況を踏まえ、大幅に更新しました。
一番のおすすめはセールで買うRPGツクールMV
現在、同人エロRPG制作で最もおすすめするRPGツクールは
セール時に購入するRPGツクールMVです。
2015年に発売されはRPGツクールMVは
ツクールシリーズ初めてのマルチプラットフォーム対応、
ダウンロードしてプレイすることを前提とした出力に加え、
ウェブブラウザ上で遊べるような形式の出力も可能になりました。
ウェブ上で遊ぶことができる出力可能という進化を遂げたことにより、
多くの人が手に取り、新しいファン層も獲得しました。
それゆえ、国内外圧倒的に情報が多いです。
また、よく使われるプログラミング言語の一つである
Javascriptを採用しているため、学んだことある人であれば
入りやすいという特徴もあります。
エロ面ではより大きい画面サイズでの提供ができるほか、
タッチ操作も標準搭載なので片手で遊べるようなゲームも可能。
また、HBOX.JPさんのように、
スマホ移植したものを配信できるようなサービスもあります。
▲ HBOXさんのウェブ版Androidスマホで遊んだ場合の画像。ウェブ版ならiOSでも遊べます
そんなRPGツクールMVですが、定価で買うのはNGです。
定価は1万円超えますが、Steamやツクール公式ストアで
特に大型連休や年末年始、季節のセール時に値引きされることが多め。
数ヶ月に一度のペースで2000~3000円になるので、
値引きされたタイミングで購入するのがおすすめです。
- DL向け・プラウザ向け出力可能で色んな販売に対応可能
- 国内外の情報が圧倒的に多く、拡張や問題解決楽ちん
- 大幅割引されるセール時の購入推奨
地味進化でより効率的になった RPGツクールMZ
次におすすめするのが2020年販売のRPGツクールMZです。
MVの改良版に近い形で細かな改善が多めですが、
RPGツクールシリーズとしては、定価で8000円ほどと
定価の価格はかなり安い方に入ります。
ツクールシリーズ初の前作MVからデータをコンバートできる機能や
ゲージが貯まると行動できるTPB戦闘、
この他にも標準でフォント設定ができる、
戦闘アニメでリアリティある3Dパーティクルエフェクト導入可能など。
手軽により従来のツクール臭を減らしやすくなっています。
ただし、発売してから時間経過が短いため、
RPGツクールMVと比較すると情報や素材は少ないです。
一方で、MVと共通の素材規格の多さや
微調整で済む場合も多いため、発売直後としての動きは
想定以上に素材数も多いかと思います。
デフォルトの機能や自作素材だけでゲームを作る場合は
1番の選択肢として入ってくるツクールです。
Tips RPGツクールMV trinityはPC向けNG
CS向けに発売されたRPGツクールMVtrinityは別のツールになります。
家庭用ゲーム機向けに発売されたソフトになり、PC向けに出力ができません。この他、RPGツクールフェスなど、家庭用ゲーム機向けに発売されたRPGツクールシリーズは誤って購入しないように気をつけましょう。
- 2020年時点、定価価格で買うならコレ
- 手軽にATB系戦闘やパーティクル演出が取り入れられる
- ツクールデフォルトのシステムだけで作るなら優秀
同人人気のRPGツクールVX Aceはサポート終了に注意
最後におすすめするのがRPGツクールVX Aceです。
ダウンロードして遊ぶ形式のみの出力となり、
かつ解像度は低めですが、
それゆえ動作が軽いことで定評があります。
【#RPGツクール シリーズお知らせ】2021年1月4日(月)をもって、一部商品の技術的なサポートを終了いたします。なお、ユーザー登録やプロダクトキーの再発行、オフライン認証などについては引き続き対応いたします。詳細はリンク先をご覧ください。 https://t.co/kKp0Y8QQyF
— ツクール開発部 (@tkool_dev) August 20, 2020
同人RPG制作ツールとしても人気の高いツールでしたが、
2021年1月4日にサポート終了が発表されています。
また、発売から年月が経過しているため、
ゲームを拡張するための素材のサポートが終了している
サイトさんも多々あります。
問題が起きたときに自力で解決できる人に
おすすめかと思います。
- DL版専門、解像度は低めだが動作軽い
- 2021年年始に公式サポート終了
- 時期経過で素材などの配布サイトのサポート終了も多い
特化したツールとしてはアクションゲームツクールMV
ここまでRPGを作る場合の現状選択肢としての3種類を紹介しました。
ただ、アクション性の高いゲームを作るのであれば、
アクションゲームツクールMVも選択肢に入ります。
いわゆる横スクロールや見下ろし型のアクションゲーム制作に
特化した制作ツールになります。
ツクールと比較すると素材などが少なかったり、
所見ではとっつきにくいUIなので、
各情報をみながら試行錯誤する方、
自作素材を導入予定の方向けなツールです。
アクションゲーム制作に特化したツールとしては
非常に可能性を秘めているツールでもあるため、
アクションゲームを作りたい方はこちらも確認しましょう。
- セール時のツクールMVが現状バランスが一番良い印象
- デフォ機能中心に作るなら最新作のツクールMZ
- DL限定安定感で人気のVX Aceはサポート終了周りに注意
- アクション系であればアクションゲームツクールMVも検討
RPG Maker Uniteは待つべき?
2023年春にRPG Maker Uniteの発売が控えています。
購入は待つべきでしょうか。
エロRPG制作であれば、RPG Maker Uniteは待つべきではありません。
RPG Maker Uniteは大きな改変が予定されています。
大きな改変があったRPGツクールVX AceからMVの頃も、素材が過去作のVX Aceに追いつくのに1~2年掛かり、当初はVX Aceでゲーム制作をするべきという論調も多くありました。
また、エロRPG制作には時間もかかります。
過去にはラノゲツクールMVなど、
新作ながらも普及しなかったケースもあります。
数カ月何もせずに待ち続け、
ツールが最適でないと判断することになれば
時間の無駄になります。
待つなら短編制作で回収がオススメ
待つのであれば、MVやMZを購入し、短編制作をするのがおすすめです。
公式情報によれば、RPG Maker Uniteは現ツクールと類似している点も多いようです。
現状のツクールで短編制作を行い、
コマンドを覚えていく感覚で短編制作を行えば
RPG Maker Uniteでも良いスタートダッシュが
切れる可能性があります。
また、制作した短編をDLsiteなどで販売してみましょう。
500円で販売したとすると、卸値は250円です。
1作品売れるごとに250円手に入ると考えれば、
50DLいけば回収ができます。
公開作品は公開を続ける限り売れれば収益になる
資産言えるので、ただ待っているのであれば
現状のツクールで資産となるゲーム作品を練習ついでに
作っていくことをおすすめします。
Tips RPGツクールの損益分岐点を考える
DLsiteさんで作品を販売した場合は、手数料が引かれ、卸値が収益となるなります。卸値はサークル規約から確認可能です。
販売価格が高くなるほど、手数料割合低くなりなります。700円、1300円、1900円あたりが現実的な手数料変化ラインとなります。
では、何DLされれば損益分岐点となるのでしょうか。
■ RPGツクールMZの定価8,778円になる本数
100円(卸値50円)→176本
600円(卸値300円)→30本
700円(卸値400円)→22本
1300円(卸値900円)→10本
1900円(卸値1400円)→7本
*2023年1月時点の卸値になります。必ず最新情報もご確認下さい
売上が一定以上の場合は税金なども考慮しなければいけませんが、自身でイラスト制作などもできる方であれば、500円以上の値付けならば初作品でも現実的な損益分岐点になるかと思います。