魚釣り✕RPG。全く関係の無さそうな要素に見えますが、かつてそんな組み合わせのコンシューマーゲームがあったりしました。そんな要素を同人でうまくアレンジし、エッチな要素も組み込まれているような印象も受ける「川のヌキ釣り~滝つぼの天女~」を遊んでみたのでシステムなどを紹介したあと、プレイ感想も紹介していきます。
今作は、家族のためにヌシ魚を釣りに行くRPG。ゲージに合わせてボタンを押していくような釣り要素と、道中に出てくる野生動物とのバトルが組み合わさった、魚釣りRPG。捕まえた魚はかわいい女の子として擬人化され、釣りたてをエッチに味わい、さらに釣った魚は水槽で餌をあげたりすることで違うエッチな場面も見れる!
プレイ時間1時間30分程で本編クリア、さらに15分程で追加されたサブクエスト「到来!若鮎の季節」クリアまで行きました。魚釣り風の体験は、本作ならではの体験がで非常に魅力を感じる一方、特化している印象のある面や、釣りRPG系の有名作品と比較すると短所に感じるポイントもある作品かと思います。良い作品であることは間違いありませんが、人を選ぶ作品ではあるので長所・短所を詳しくまとめていきます。
*解説のために「川のヌキ釣り~滝つぼの天女~」より画像を引用しております
「川のヌキ釣り~滝つぼの天女~」のシステム
川のヌキ釣り~滝つぼの天女~は魚釣りと力比べを基軸にした2つの方向性を取り入れた経験値要素もある作品です。主に魚釣りを行いつつ、道中では一般的なRPGも発生する戦闘も取り入れています。
簡単なボタン操作を駆使する釣りアクション
本作は川のヌシを釣ることが目的であり、ボス戦などはありません。雑魚敵とのエンカウントはありますが、基本は魚を釣ることで物語が進行していき、さらに魚釣りでも経験値を得れるため、魚釣りを行う事が多くあります。
魚釣りはゲージを使ったボタン押しアクションが中心。いくつかのパターンがあり、ゲージの成功エリアに目押しで止める、長押しをしてゲージを溜める、ボタン連打でゲージ付近を維持するの3パターン。釣った魚ごとにこれらいずれかや、組み合わせでのボタン操作アクションがあり、成功することで魚を釣ることができます。
釣った魚は擬人化のようになっており、最初は魚ごとに擬人化したヒロインとエッチ。2回目以降はエッチもしくは売却ができるアイテムとして所持できます。
依頼をこなしてヌシを釣る
今作の舞台となる街では、困っている人や魚釣りをする謎との男がおり、困っている人を助けるようなことをしたり、試練のような形で提示された魚を釣って持っていくことで、行けるエリアが増えたり、新しい魚が釣れるようになっていきます。
いずれも探索や魚釣りが目標となっており、ボス戦のようなものはほぼありません。途中、戦闘が依頼に関係することもありますが、戦闘要素より魚釣りがメインとなっている印象です。
野生動物と戦う、力比べ
魚釣りがメインとなりますが、道中野生動物とエンカウント戦闘「力比べ」が発生することがあります。こちらは一般的なRPGの戦闘となっており、勝利することで経験値やお金が手に入ります。
魚釣りでもHPを5消費するため、ギリギリまで魚釣りをしていると、突然現れた野生動物に負けてしまうというような恐れも出てくるので、体力バランスも重要になってきます。
擬人化した魚とのエッチ
釣った魚は擬人化しており、最初に釣ると味見と題してエッチができます。更に釣った魚は水槽にも保管され、水槽では別のエッチシーンも見ることができます。
釣ることで新しいエッチができるというプラス面もありますし、ツンデレ系の魚からクール系の魚まで、色々なタイプのヒロインとのエッチも楽しめます。また、若干ですが魚以外の人間とのエッチ系もあります。
「川のヌキ釣り~滝つぼの天女~」の長所と短所に感じたところ
川のヌキ釣り~滝つぼの天女~の長所短所についてもまとめていきます。
簡易アクションで楽しめる釣り要素
複雑すぎないアクションで楽しめる釣り要素は今作最大の魅力であると感じます。タイミングとくボタンを押す、ボタン離しているとゲージが減るので連打して合格範囲でカーソルを維持する、長押しするという3つのパターンですが、意外と難しくもあります。複数のパターンで連続成功しなければいけないことも多いため、繰り返し成功したと思っても後半に苦手なものが来たり、苦手な方に意識しすぎたら余裕なやつでミスってしまうなど。でも複雑すぎないので失敗してももう一回やろうと思えちゃいます。

▲作品冒頭では、しっかり釣り方のレクチャーもしてくれます
魚釣り感を出しつつ、そこまで複雑しないバランス感は個人的にはいい感じにまとめ上げている印象がありました。味見という体での初回エッチ、水槽での追加エッチと、収集的な要素やエロ面がゲーム要素に絡んでいるのも独自性があって良好に思えます。
広く浅いようなエッチシーン
エッチシーンは釣った魚とのエッチ、各ヒロインごとに複数のエッチがありますが、良くも悪くも一人のヒロインを深く愛するようなわけでもなく、かつヒロインたちの背景が深いわけではありません。それゆえ、色々なタイプのヒロインと楽しめるという長所がある一方で、ヒロインの背景も深く描いているような作品ではない形式になっています。
個人的な体感的なイメージとしては、個性の強いキャラ付けのモブキャラエッチ作品に近い印象がありました。こちらは広く浅く色々なエッチができるという点で、人によって長所・短所が分かれると思います。
最初がピークな魚の種類感は課題に感じる
今作で一番気になったのは一つの釣り場で入手できる魚の種類が尻窄みになっているように思えたことです。最初のエリアでは、魚の種類が各漁場3種類ずついるところが連続するため、冒頭ではこの先、どんな魚たちと出会えるのだろうとワクワク感があります。
一方で、最初にエリアを越してしまうと、基本一つのエリアに魚一種類だけの登場になってしまいます。序盤以外は魚を釣る依頼が難しくなるため、依頼をこなしやすいという点ではメリットかと思いますが、やはり最初に比べて決まった場所で狙うことが多くなり、ワクワク感より作業感は強くなってしまうようなところは気になりました。

▲条件を満たすと形外の娘魚を釣れるようになりますが、釣り場で釣れる魚の種類が少ないのはちょっと残念
低価格作品なので、難しいところですがもう少し魚の種類面での序盤に強い偏りがあった配分はかなり気になる印象がありました。
「川のヌキ釣り~滝つぼの天女~」の各視点からの評価
「川のヌキ釣り~滝つぼの天女~」をゲーム性・エッチ面・コスパの3視点から、6段階(SS/S/A/B/C/D)で評価していきます。
「川のヌキ釣り~滝つぼの天女~」のゲーム性
シンプルなボタン操作を基軸にした釣り要素で、そこまで幅の広さこそありませんが、釣りの要素を程よくエロRPGに落とし込んでいる印象です。ランダム性や新しい要素の期待感の少なさはあるのですが、それゆえにやることがしっかりと決まっており、軽い集中力でも遊びやすいという魅力があります。失敗しても次はできそうと思えるぐらいのバランス感もあり、短編なエロRPGでエッチも楽しみつつ、少し変わったような遊び感を味わえる作品でした。
特殊なゲーム要素を遊びたいけど複雑すぎてなにか細かく覚えるのは面倒に感じるときに、良い選択肢のゲームに思えます。なお、虫取りとかの要素もPRされていますが、独自の色合いは少ないので、魚釣り要素のあるRPGとしての検討がおすすめです。
「川のヌキ釣り~滝つぼの天女~」のエッチ面
良い面と悪い面があるように思えます。まず思ったよりもヒロインの数が少なめ。魚とのエッチが基軸になりますが、魚自体はアップデートで追加されたクエストを含め10種類ちょっと。それぞれ違ったタイプのヒロインが楽しめますが、そこまで種類もいないので魚釣りゲームをイメージして挑むと種類の少なさを感じるかもしれません。個性的なヒロインたち反面、深いストーリーがあるわけでもなく、傾向の似ているエッチも多め。どうしてもモブエッチ感は強くなってしまいます。
一方で、捕まえた魚とのエッチが味見や餌やりと言った魚要素に統一している点はシナリオやゲームシステム、エッチ面が一体化しているような要素は魅力的。魚の数は多くありませんが、複数の種類のエッチを用意している点は丁寧さを感じます。クリア後には数人ですが、人とのエッチ要素もあり、手を抜いているわけではありません。
ゆえに、短編としてはちょうどいいバランスでまとめられている印象もあり、過度な期待をして手に取りさえしなければ満足できる印象があります。
「川のヌキ釣り~滝つぼの天女~」のコストパフォーマンス
500円台と低価格ですが、エッチシーンの数はそこそこありますし、水槽や魚のイラストなどこだわっている演出を感じます。ゲームのボリューム自体は1時間~2時間程度の短めな内容ではありますが、短い中で遊びやすいようなゲームシステムに仕上げ、さらにイラスト面など短編の中にしっかりと詰め込まれている印象があります。
ゆえに、プレイ時間の分厚いコスパではなく、短い作品の中で質を高めているという方向性でのコスパが良い作品に思えます。ボリュームより、丁寧な仕事や演出が組み込まれている作品が好みの方にオススメです。
「川のヌキ釣り~滝つぼの天女~」の個人評価
8点
良い塩梅で釣りRPG要素を短編エロRPGに落とし込んでいる印象の作品。操作性が複雑でないため、覚えやすく、かつサクッと2~3日でクリアできる規模で飽きる前には遊び追われるような印象があります。魚の種類は少なめですが、その分、実際に魚を演出させてから擬人化しているようなヒロインに変えるなど、丁寧なイラスト描写もあり、規模を抑えている代わりに一つ一つの要素を丁寧に作り上げているというような感じもします。
まさに、短く遊べる特殊な短編RPGと言った感じで、定価ベースで税込み500円台という価格からも手が出しやすく、遊びやすい印象です。万人受けの印象ではありませんが、少し変わった作品が遊びたい時や、釣りのような特定のテーマを全面に出しているような作品を作りたい方にとっては、参考になる要素も多い作品です。
「川のヌキ釣り~滝つぼの天女~」のゲーム情報
制作ソフト:
ウディタ
原作:
オリジナル
(シナリオはオリジナルですが、某釣りRPG感はあります)
難易度傾向:
ふつう!
ボイスの有無:
ボイスなし
やり込みシステム:
- エッチシーン回収
- クリア後のサブクエ数種類
「川のヌキ釣り~滝つぼの天女~」のDLリンク
■ FANZA同人
「川のヌキ釣り〜滝つぼの天女〜」が好きな方にオススメなエロRPG 3選
女の子とエッチすることで、ヒロインを勧誘することができ、勧誘した女性でレッスンや営業によるエッチを楽しむことができる!ヒロインの多さと、バトルで入手したヒロインたちを活用したエッチという点で共通点があるような印象があります。
→セックスアイドル48!~淫乱娘アイドル化計画~ レビュー
一般的なRPGとは距離のある、間違い探しという要素をうまくエロゲに落とし込んでいる作品。こちらの作品も難しすぎず、複雑すぎないように違うジャンルの要素をうまく落とし込んでいます。
→ヒイナとセクハラ間違い探し
ゲームブック的な要素で進むストーリーやエッチ展開が懐かしい感じというところで共通の面白さがあるように思えました。こちらはヴァンサバ系をモチーフにしている作品ですが、いい感じに遊びやすいアクションRPGに落とし込んでいる印象もあります。